吟道の目的は人格完成、学院の吟は気魄・雄渾
吟道奥義抄を学院創立80周年を契機に作り直しをしました。
この中で大切なことは、修練の順序は、節、声、品です。その中でもっとも大切なのは、品、品位、品格、第二に魄、三番目に節、4番目に声、品格は10年、20年かけて学んでいくものです。
私たちの吟道の目的は人格完成へとそれが目的です。
学院の正統吟は二句三息をいいます。岳風会の吟は、気魄、雄渾である。そう言う魂のこもった吟であることを自覚してほしい。吟法、吟調はあとで確認してください。吟法二句三息、引き止め、揺り止め、上げ止め、下げ止め、余韻の最後は止める。
漢詩は、素読を何回か繰り返し、自然と中身がわかり、音域が掴めるようになる素読の大切さを認識して欲しい。俳句、和歌、俳諧歌は朗読と言い、素読とは言いません。
島崎藤村が講演の中、檀上でなかなかしゃべらなかったエピソードもあるように、間が大切である。一瞬無になる時間が必要です。
アクセントは高いか低いか、ロボットのような拾い読みではない。大切なのは抑揚です。声を出さないことによって吟が生きることもあります。CDを聞いてきた人もいると思いますが、参考吟であって、絶対ではありません。
学院は宗家制ではないので、多少の幅があってもよい。コンダクターの使い方は、頭を出す程度、弾き語りでは話にならない。学院の吟は気魄、雄渾と言うのは、朗詠に反映されている。
~令和2年7月22日(水)にに行われた第2回師範位研修会の会長講話より~