活動報告(動画・平成29年)

 令和元年 | 平成30年

 

◆「古典の日」吟詠の集い ~おくのほそ道 宮城・山形の詩歌を詠う~

■と き 平成29年11月4日(土) 13:30~
■ところ 宮城県石巻市日和が丘1丁目2−7 石巻市石巻中央公民館
■伴 奏 箏曲 生田流筑紫彩葉会 神保歌寿葉先生
     尺八 都山流 加賀煌山先生
■出吟内容
  1.漢詩 「偶成」    御崎采葉   10.漢詩 「平泉懐古」  伊藤遼岳
  2.俳句 「武隈の松」  遠藤京岳   11.律詩 「春望」    福田岳壽
  3.俳句 「あやめ草」  松瀬裕岳                 西牧寒岳
  4.漢詩 「青葉城」   渡部岳明   12.紀行文「最上川」   石森岳箏
  5.和歌 「多賀城跡」  武田笙岳      俳句 「五月雨や」
  6.紀行文「塩釜明神」  清水征岳   13.紀行文「立石寺」   大橋澄岳
               酒井隆風      俳句 「しずかさや」
  7.漢詩 「松島」    平塚華岳   14.漢詩 「月夜荒城の曲を聞く」
  8.和歌 「石巻」    吉村香岳         「荒城の月」  全員
  9.和歌 「すめろぎの」 柴田都岳

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   月夜荒城の曲を聞く  水野 豊州

   榮枯盛衰は 一場の夢
     相思恩讐 悉く塵煙となる
   星移り物換わるは 刹那の事
     歳月 匆匆 逝いて還らず
   史編讀み續く 興亡の跡
     弔涙幾回か 凡前に灑ぐ
   今夜荒城 月夜の曲
     哀愁切切として 當年を憶う


  荒城の月   土井 晩翠

  春高楼の花の宴 めぐる盃かげさして
  千代の松が枝わけいでし 昔の光いまいずこ

  秋陣営の霜の色 鳴きゆく雁の数見せて
  植うるつるぎに照りそいし 昔の光いまいずこ

  今荒城のよわの月 変らぬ光誰が為ぞ
  垣に残るはただかつら 松に歌うはただあらし

  天上影は変らねど 栄枯は移る世の姿
  写さんとてか今もなお ああ荒城のよわの月

 

  

    立石寺   松尾芭蕉
     
    山形領に 立石寺といふ山寺あり。
    慈覚大師の開基にして、殊に 清閑の地なり。
    一見すべきよし、人々の勧むるによりて、
    尾花沢よりとって返し、その間 七里ばかりなり。
    日 いまだ 暮れず。 
    麓の坊に宿借りおきて、 山上の堂に登る
    岩に巌を重て山とし、 松栢年旧り、
    土石老いて 苔滑らかに、
    岩上の院々扉を閉じて物の音聞こえず
    岸を巡り岩を這ひて仏閣を拝し、
    佳景寂寞として心澄みゆくのみ覚ゆ。

  閑かさや   松尾芭蕉

  閑かさや 閑かさや
    岩にしみ入る蝉の声
    岩にしみ入る蝉の声
                                  

 

◆第20回仙台市高齢者生きがい健康祭「シニアいきいきまつり」

■と き 平成29年9月23日(土) 10:00~(ステージプログラム)
■ところ 宮城県仙台市青葉区国分町3丁目-7 勾当台公園市民広場
■出吟内容
  1.合吟  「田園雑興」  宮城岳風会女性合吟チーム(齋藤光岳ほか)
  2.剣舞吟 「春望」    吟 :菊池帥岳 相澤翔山
                剣舞:山田鷗舟
  3.連吟  「母の心」   加藤岳和 小笠原岳敬 鈴木岳紀
  4.独吟  「叱られて」  卓地岳淳

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田園雑興   伊藤 東涯

矮籬風圧して 牽牛掛かり
  老屋 雨蒸して木耳生ず
戸戸の明灯 夜作を催し
  村村の 喧鼓秋成を賽す


※会場の音響設備の不具合のため、前半部分で音量が小さいところがあります。



春 望    杜 甫

国破れて山河在り 城春にして草木深し
  時に感じては 花にも涙を濺ぎ
別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
  蜂火三月に連なり 家書万金に抵る
白頭掻けば更に短く 渾べて簪に勝えざらんと欲す





母の心    大野 孤山

溽暑湘南未だ遽かに収まらず
  弦月窓を照らして情益切なり
指を数えて思う児や今何れの処ぞ
  蚊張月を見るにも焦心の色
児や心有らば此の月に対し
  想い見よ月下の母親の心を
星は流れ雲漢牽牛寂し
  波遠くして江心見るべからず
思い入る愁情就眠を妨げ
  深夜耳を澄ませば母を呼ぶの声

叱られて   清水 かつら

叱られて 叱られて
  あの子は町まで お使いに
この子は坊やを ねんねしな
  夕べさみしい 村はずれ
こんときつねが なきゃせぬか
叱られて 叱られて
  口には出さねど 眼になみだ
二人のお里は あの山を
  越えてあなた(彼方)の花の村
ほんに花見は いつのこと