年頭のあいさつ(令和4年)





新年あけましておめでとうございます。
会員の皆様には健やかな新年を迎えられたものとお慶び申し上げます。

◆コロナ禍により苦労された教室が多かった一年

約二年間に跨る新型コロナウィルスの感染者数もようやく減少し、今ほっとしているところです。再び感染が拡大しないことを願っております。

このコロナ禍により一時、教室が閉鎖に追い込まれたり、また練習会場が取れずに各審査に臨まなければならない状況になったりと、昨年は大変苦労された教場が多かったことと思います。

この間に節目となる宮城岳風会の創立五十周年記念大会を長期間の延期・開催形式の変更までして開催を目指しましたが、結局コロナ禍で中止とすることとなりまして、会員の皆様には申し訳なく思っております。

◆今年度は積極的な吟道活動へ邁進する年へ

今年度は今まで休んだ分を取り戻す意味でも積極的に吟道活動に邁進したいと思っています。
今年の大きなイベントは、2年前の秋に開催を予定していました全国吟道大会を10月16日(日)に仙台サンプラザで開催することです。
全国大会は全国を10地区に分けて開催東北地区では10年に一度の開催となります。皆で参加し思い出を作りたいと思います。

また年1回の地区吟道大会についてはそれぞれ工夫を凝らし、堅苦しくない楽しい思い出に残る複合的な発表会にしたいと思っています。

さて昨今の事件・報道を見ていますと、自己中心的な考えが横行し人を思いやる真心が欠けてきていることが危惧されます。
私はこういう時こそ、日本の精神文化・伝統芸術である詩吟の活動を通して、心に「ゆとりと潤い」を持てる健康で明るい社会づくりへの貢献が必要だと思っています。

◆毎日毎日が一期一会

禅語に「一期一会」という言葉があります。これは井伊直弼が著した「茶湯一会集」にある言葉で、禅の心に立脚した優れた禅語です。
といっても一期は人間の一生、一会はただ一度の出会いです。でも一生に一度の出会いという解釈は正確ではありません。

たとえ毎日のように会っていても、それは一生に一度の出会いなのです。そのつどの一期一会であって、同じ出会いでは決してないのです。
だからこそ悔いなく、全身全霊でその出会った人と、その一刻を懸命に生きることが大切です。
やり直しや再び戻ることのできない人生、時間の大切さ、一日一日の悔いが残らないようにしたいものです。
教室においても毎日毎日が一期一会なのです。この瞬間を大切にして勉強していきましょう。

今年度の宮城岳風会の目標は高齢化に伴い、
 ① 各自の健康管理と維持に努める
 ② 吟技の向上を目指しつつ、吟を楽しむ
 ③ 会員増強、新会員の勧誘、一人が一人を連れてくる。

会員皆様の今年一年のご健康・長寿を願い、益々吟道に精進されますこと祈念し、年頭のあいさつといたします。


                                              宮城岳風会会報 第105号より