年頭のあいさつ(令和5年)
◆第132 回全国吟道大会を19年ぶりに仙台で開催、実行委員の献身的な働きに感謝
昨年10月16日は、 東北地区担当として第132 回全国吟道大会が村井嘉浩宮城県知事、藤本章仙台市副市長のご臨席の下、仙台サンプラザにおいて対面式の全国大会を3年ぶりに開催し、盛会裏に終了いたしました。
当地で全国大会の開催は2回目で、 1回目は19年前の平成15年10月でした。 今回の大会はコロナ禍のため、会場収容人数の2分の1、千人規模となりました。
このため、地元東北への参加人数割り当ても400人となり、宮城岳風会の一般参加人数枠45人(この他に実行委員として44人、構成吟者等として8人の参加枠)となり、大会には一部の会員しか
参加できないということになり、誠に申し訳なかったと思っています。
コロナさえなければ、この記念すべき大会に多くの会員の皆さんに参加していただけたのにと残念でなりません。
本大会の成功の陰には、宮城岳風会の実行委員を中心にまた他の実行委員の献身的な働きがありました。大会実行委員長として感謝に絶えません。総本部の運営関係者からもお褒めの言葉がありました。
ありがとうございました
◆新生地区吟道大会を5地区で開催、伝統芸能との相互交流の実施
さて昨年は会員の独吟発表会の場となる新生地区吟道大会を会員のご理解とご協力により、県北・石巻地区を加え、5地区で開催することができました。
吟詠時間を緩和したこともあり長文や個性的な詩文に挑戦された方が多く熱気溢れる大会となりました。
また大会に彩りを添え、伝統芸能の奥深さを知っていただくために、錦心流薩摩琵琶の先生方のご協力を得て、招待演目の琵琶演奏をプログラムに組み込みました。
参加者の皆さんには大好評でした。
今後とも伝統芸能の向上の相互交流を図れる招待演目の表現に努力することとします。
これからも「心の豊かさと潤い」を育むには、やはり活動の節目・節目に襟を正す行事を行う必要があると思います。こうすることは、先人に対する報恩感謝の表われでもあり、また明日への目標を各自が確認できる素晴らしい伝統だと思っております。
また昨年の活動を通して感じたことはコロナ感染怖さに活動を中止や中断すれば組織の停滞や消滅につながることがわかりました。残念ながら、宮城岳風会創立50周年大会は半年も延期して大変な努力をかたむけ開催を目指しましたが、コロナ禍をめぐる社会情勢から中止せざるを得ませんでした。来る55年記念吟道大会は盛大に開催したいものです。
◆歳月の積み重ねが人をつくる
私は坂村真民さんの言葉「念ずれば花開く」を常に意識しています。そういう意味で宮城岳風会の吟道講座や研修会・また地区大会や尚歯会などの実施に当たり、会員相互のコミ=ニケーションと絆を強めながら、宮城岳風会を前進させたいと思っております。
一日も早くコロナ感染が収まり、マスクをはずして思いっきり大声を出したいものです。
唐時代の詩人劉希夷の 「白頭を悲しむ翁に代わる」 の詩に
年年歳歳 花相似たり 歳歳年年 人同じからず
とあります。
毎年花は同じように開きますが、人はそうはいかないものです。これは天地自然の悠久を歌ったものです。 「人同じからず」ということが本来自然の道理であって、不老不死の人間などどこにもいないのです。
限りある短い命の時々を、去年より今年、今年より来年と自分が成長しつつ変わっていくことを念じ、生きていきたいものです。
一度きりの人生ですから。時間は人を変えていくものです。
あなたも歩んできた分だけ、その生き方に深みを増していることでしよう。「歳月の積み重ねが人をつくる」ことと、私は意訳したいのです。
今年の宮城岳風会の目標は会員の高齢化の進行を見つめ
① 各自の健康管理と維持に努める
② 吟技の向上を目指す 目標を持つ・そして吟を楽しむ
③ 会員の増強、新会員を勧誘する
会員皆様の今年一年のご健康・ご長寿を願い、益々吟道に精進されますことを祈念し、年頭のあいさつといたします。
宮城岳風会会報 第108号より